クリーンエネルギーだとか燃料電池自動車だとか、なにかと話題の水素関連。ニュースでも取り沙汰されることが多いので、知ってる人も多いんじゃないでしょうか。
しかもここ最近では、2030年には国内水素利用量を1000万トンにする目標を政府が掲げたことで注目度アップ。水素関連銘柄が軒並み株価を上げているんですよ。
そこでこの記事では、今もっともアツい水素関連銘柄についてご紹介。全15銘柄をピックアップして、詳しく解説していきます。
注目大!日本の水素関連銘柄15選
それではここから、水素関連銘柄を見ていきましょう。東証一部上場の大企業から新興市場まで、全15個の水素関連銘柄をご紹介。
どれも今後の活躍がさらに期待できる銘柄ばかりなので、しっかりチェックしてくださいね。
1. 株式会社神鋼環境ソリューション(6299)
- 東証2部
- 時価総額342億
- 2020年3月期売上高979憶9800万円
- 2020年3月期営業利益35億400万円
- PER(予)13.7倍/PBR1.2倍
水処理や廃棄物処理関連などを手掛ける「株式会社神鋼環境ソリューション」。日本国内のみならず、イギリスやカンボジアにも事務所を構える企業です。
水素関連では、HHOGっていう水電解式高純度水素発生装置を製造。コンパクトタイプから大規模なものまで種類豊富でありながら、操作性やメンテナンスの簡単さなどがポイントなんだとか。
実際納入実績も豊富で、研究用から火力発電所などなど、たくさんの分野で活躍しているんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年12月11日が2,187、同じく直近安値では2020年11月20日が1,967となっています(2020年12月13日現在)。
2. 那須電機鉄工株式会社(5922)
- 東証2部
- 時価総額105億
- 2020年3月期売上高216憶8000万円
- 2020年3月期営業利益20億1200万円
- PER(予)15.0倍/PBR0.5倍
ちょっと聞きなれない企業だけど、実はとっても身近な「那須電機鉄工株式会社」。というのも送電鉄塔やスタジアムなどにある照明塔、高速道路のETCゲートなんかを手掛けてるんですよ!
そんな同社ですが、水素を貯蔵するために必要なナノ化鉄チタン水素吸蔵合金を製造!さらにはこれらを使用した水素貯蔵タンクまで販売してるんだとか。
水素社会の実現には安心安全な貯蔵方法も必要不可欠。今後さらに脚光を浴びていくことでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年12月10日が13,500、同じく直近安値では2020年11月18日が6,010となっています(2020年12月13日現在)。
3. トヨタ自動車株式会社(7203)
- 東証1部
- 時価総額20.55兆円
- 2020年3月期売上高29兆9299憶9200万円
- 2020年3月期営業利益2兆4428億6900万円
- PER(予)14.5倍/PBR1.0倍
誰もが知ってる自動車メーカー「トヨタ自動車株式会社」。水素社会といえば環境にやさしい自動車も欠かせないため、当然水素関連銘柄として注目銘柄です。
実際JHyMこと日本水素ステーションネットワーク合同会社に参画。FCV(燃料電池自動車)普及のため、水素ステーションの整備に向けて活動してるんですよ。
またほかにも、2020年12月にはFCVである新型MIRAIを発表。以前のモデルからフルモデルチェンジし、環境へのやさしさや長距離走行、先端技術の搭載など、注目を浴びています。
過去一か月の直近高値では2020年12月11日が7,820、同じく直近安値では2020年12月1日が6,980となっています(2020年12月13日現在)。
4. 株式会社加地テック(6391)
- 東証2部
- 時価総額71億
- 2020年3月期売上高63憶7800万円
- 2020年3月期営業利益3億2300万円
- PER(予)33.8倍/PBR1.2倍
水素関連銘柄として注目度がアップしている「株式会社加地テック」。コンプレッサーこと圧縮機などを多く手掛ける企業です。
そんな同社がなんで水素関連で注目かっていうと、燃料電池用高圧水素ガスコンプレッサを手掛けてるから。これはトヨタなどが手掛けるFCVに欠かせないもので、超高圧で充填できるのがポイントなんですよ。
ちょっとわかりにくいけど、簡単にいえばFCV普及のためになくてはならない機器ってこと。これからの自動車社会を下支えする企業といえるでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年12月10日が4,870、同じく直近安値では2020年11月13日が2,750となっています(2020年12月13日現在)。
5. 株式会社宮入バルブ製作所(6495)
- 東証2部
- 時価総額96億
- 2020年3月期売上高47憶2200万円
- 2020年3月期営業利益3500万円
- PER(予)191.8倍/PBR2.5倍
昭和24に創業して以来、長い歴史を刻んできた「株式会社宮入バルブ製作所」。さまざまな機器や容器などの弁(バルブ)を取り扱っている企業です。
なかでも今回注目なのが、液化天然ガス(LNG)や液体水素用の低温弁事業を広げてるってこと。今まで培ってきたノウハウを活かし、環境にやさしい社会を目指しているんですよ。
また最近ではインターバルブテクノロジー株式会社・中国のBeijing Gritek & IVT Technology Co.,Ltd.と業務提携をし、さらに活躍の場を広げています。
過去一か月の直近高値では2020年12月11日が235、同じく直近安値では2020年11月18日が139となっています(2020年12月13日現在)。
6. 岩谷産業株式会社(8088)
- 東証1部
- 時価総額3,183億
- 2020年3月期売上高6867憶7100万円
- 2020年3月期営業利益287億2800万円
- PER(予)18.4倍/PBR1.6倍
水素関連銘柄として注目度高めの「岩谷産業株式会社」。産業ガスの分野で活躍する企業で、LPガスでは高いシェア率を誇ります。
そんな同社ですが、トヨタ自動車株式会社と同じく、日本水素ステーションネットワーク合同会社に参画。設計から水素ガスの供給まで一括した水素ステーションの運用を行っているんですよ。
さらには移動式やフォークリフト用など、多様な充てん施設を提案。これからの水素社会に向けて、業界をけん引していく企業といっても過言ではありませんね。
過去一か月の直近高値では2020年12月11日が6,320、同じく直近安値では2020年11月13日が4,945となっています(2020年12月13日現在)。
7. 出光興産株式会社(5019)
- 東証1部
- 時価総額6,510億円
- 2020年3月期売上高6兆458憶5000万円
- 2020年3月期営業利益-38億6000万円
- PBR0.6倍
ガソリンスタンドでおなじみの「出光興産株式会社」。昭和シェル石油株式会社と経営統合したことで、出光・シェル両方のガソリンスタンドを展開しています。
そんな同社ですが、こちらもまた日本水素ステーションネットワーク合同会社に参画。FCVの普及に向けて活動しています。
実際、すでに複数の水素ステーションを建設。成田空港内に設置したのはもちろんのこと、商用水素ステーションまで手掛けているんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年11月25日が2,285、同じく直近安値では2020年12月1日が2,145となっています(2020年12月13日現在)。
8. 株式会社山王(3441)
- ジャスダック
- 時価総額81億
- 2020年7月期売上高79憶4700万円
- 2020年7月期営業利益1億7900万円
- PER(予)21.6倍/PBR1.9倍
精密プレス加工や貴金属の表面処理加工など、高い技術力を誇る「株式会社山王」。一見すると水素とは無関係に感じますが、立派な水素関連銘柄です。
というのもこの企業では、長年培ってきた経験を活かし、水素関連に注力。水素透過膜の製造特許を取得しているんだとか。
さらには再生可能エネルギー技術シーズ開発・事業化支援事業に採用。新規事業として力を入れてるだけあって、これからの活躍も十分期待できるでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年12月8日が1,854、同じく直近安値では2020年11月13日が1,105となっています(2020年12月13日現在)。
9. 三菱化工機株式会社(6331)
- 東証1部
- 時価総額220億
- 2020年3月期売上高450憶6200万円
- 2020年3月期営業利益22億2200万円
- PER(予)12.4倍/PBR1.0倍
三菱グループの一員として活躍する「三菱化工機株式会社」。機械メーカーとして機器の製造やプラント関連などを手掛けています。
なかでも今回注目してほしいのが、水素製造装置を手掛けてるってこと。小型装置のHyGeia-Aってものを展開していて、小型でありながら十分な量の水素製造が叶うんだとか。
これにより水素ステーションも小規模で済み、小さなスペースでも設置可能に。面積の少ない都市部や山間部など、さまざまなシーンで活躍していくことでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年12月11日が3,285、同じく直近安値では2020年11月16日が1,941となっています(2020年12月13日現在)。
10. 本田技研工業株式会社(7267)
- 東証1部
- 時価総額5.29兆円
- 2020年3月期売上高14兆9310億900万円
- 2020年3月期営業利益6336憶3700万円
- PER(予)13.6倍/PBR0.7倍
「本田技研工業株式会社」っていうとちょっと聞きなれないけど、自動車メーカーでおなじみのホンダです。ほかにもバイクや農機具、発電機など手広く活躍しています。
そんなこの企業ですが、トヨタ自動車株式会社と同じく日本水素ステーションネットワーク合同会社に参画。さらにはFCVを発売中なんですよ。
現在発売中のクラリティ FUEL CELLはリース専用車ではあるものの、セダンタイプで世界初となる5人乗りなんだとか(2019年当時)。長年培ってきた技術力で、今後さらに貢献していくことでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年12月7日が3,167、同じく直近安値では2020年11月30日が2,869となっています(2020年12月13日現在)。
11. 長野計器株式会社(7715)
- 東証1部
- 時価総額176億円
- 2020年3月期売上高490億6700万円
- 2020年3月期営業利益23憶600万円
- PER(予)30.3倍/PBR0.7倍
圧力計などをメインに活躍している「長野計器株式会社」。明治29年の設立から現在に至るまで、信頼と実績を持った老舗企業です。
そんな「長野計器株式会社」ですが、水素関連にも注力。国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)やJHFCプロジェクトに参加しているんですよ。
実際、水素ステーションや試験施設に向けて、高圧水素圧力計測機器を展開。納入実績を持つことから、脚光を浴びています。
過去一か月の直近高値では2020年12月8日が915、同じく直近安値では2020年11月19日が776となっています(2020年12月13日現在)。
12. 日本酸素ホールディングス株式会社(4091)
- 東証1部
- 時価総額8,456億円
- 2020年3月期売上高8502億3900万円
- 2020年3月期営業利益939憶2100万円
- PER(予)19.2倍/PBR1.9倍
産業ガスの分野で活躍している「日本酸素ホールディングス株式会社」。ほかにも複数の事業を展開していて、あの魔法瓶でおなじみのサーモス株式会社もこの企業の子会社です。
そんな同社ですが、水素関連では同じく傘下の大陽日酸株式会社が大活躍。小型でコストやスペースを削減できるパッケージ型水素ステーションのハイドロシャトルを提供してるんですよ。
しかもこちらはトラックに積み込むことで、移動式の水素ステーションとしても利用可能。今後のFCV普及に一翼を担う存在となるかもしれません。
過去一か月の直近高値では2020年11月25日が1,897、同じく直近安値では2020年11月13日が1,708となっています(2020年12月13日現在)。
13. 愛知製鋼株式会社(5482)
- 東証1部
- 時価総額551億
- 2020年3月期売上高2422憶6200万円
- 2020年3月期営業利益139億100万円
- PER(予)55.1倍/PBR0.4倍
素材メーカーとして日本屈指の自動車メーカーであるトヨタグループに名を連ねる「愛知製鋼株式会社」。ステンレス鋼や鍛造品などに強い企業です。
そんな同社ですが、実はトヨタがかつて発売したFCVのMIRAIにAUS316L-H2っていう高圧水素用のステンレス鋼が採用されていたんだとか。
また最近では、トヨタが発表した新型MIRAIへの採用も決定。新しく開発されたAUS305-H2が供給されているんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年12月11日が3,085、同じく直近安値では2020年11月30日が2,538となっています(2020年12月13日現在)。
14. 株式会社オーバル(7727)
- 東証1部
- 時価総額80億円
- 2020年3月期売上高118億8600万円
- 2020年3月期営業利益4憶8400万円
- PER(予)123.7倍/PBR0.6倍
「株式会社オーバル」は、液体や蒸気など、流体の移動量がわかる流量計をメインに取り扱う企業。ほかにも電子計器やシステム機器なども提供しています。
ガソリン車と同じく、FCVに燃料を充填する際に量の計測は必要不可欠!今後水素ステーションの広がりとともにさらに活躍の場を広げていくことでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年12月8日が424、同じく直近安値では2020年12月1日が226となっています(2020年12月13日現在)。
15. ENEOSホールディングス株式会社(5020)
- 東証1部
- 時価総額1.15兆円
- 2020年3月期売上高10兆117億7400万円
- 2020年3月期営業利益-1130憶6100万円
- PER(予)12.7倍/PBR0.5倍
出光興産株式会社同様に、ガソリンスタンドで有名な「ENEOSホールディングス株式会社」。こちらも日本水素ステーションネットワーク合同会社に参画してる企業です。
それだけに水素関連分野でも活躍中で、首都圏を中心に関西や中部、九州など全44か所もの水素ステーションを展開しているんだとか。
またほかにも、2016年には神奈川県に水素を製造する水素製造出荷センターを設立したり、水素について学べるショールームのスイソテラスも運営してるんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年11月24日が386.4、同じく直近安値では2020年12月9日と11日が350となっています(2020年12月13日現在)。
水素関連銘柄を見逃すな!
今回は今何かと話題の水素関連銘柄についてご紹介してきました。どれも水素分野に力を注いでいましたよね。
今現在の情報はもちろん、今後さらなる新情報が出る可能性は十分アリ!新製品や開発情報などなど、今後の動向から目が離せません!
みなさんもぜひこの機会に水素関連銘柄をチェックし、今後の投資に活かしてくださいね。