円安に強い企業!海外売上比率50%以上の注目銘柄10選

近ごろよくニュースでも取り沙汰されている円安。物価上昇など、私たちの生活にも影を落としていますよね。

そんな円安ですが、投資の分野ではデメリットだけではありません。円安に強い企業では、メリットとなる部分もあるんですよ。

ということで今回は、日経225採用銘柄の中から円安に強い企業を10社ピックアップ。それぞれ業績や事業内容など、詳しくご紹介していきます。

海外売上比率50%以上!円安に強い企業10選


それではいよいよここから、円安に強い企業をご紹介。今回は「海外売上比率が50%以上」「日経225採用銘柄」「1業種1企業」という条件のもと、10企業をピックアップしています。

とくに今旬のEVや半導体などに強いものを多く紹介しているので、さっそく見ていきましょう。

1. 東京エレクトロン株式会社(8035)

  • 東証プライム
  • 電気機器
  • 時価総額8.62兆円
  • 2021年3月期売上高1兆3991憶200万円
  • 2021年3月期営業利益3206億8500万円
  • PER(予)20.7倍/PBR7.2倍

半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置などを手掛けている「東京エレクトロン株式会社」。

なかでも半導体製造装置の分野は強みであり、有名ですよね。実際同社の売上約9割を支えるメイン事業となっています。

それだけにVLSI Researchが発表した2021年の半導体製造装置メーカー売上高ランキングでは、4位にランクイン。世界でも名をはせる企業だけあって、円安メリットも期待できるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月29日が63,760、同じく直近安値では2022年4月18日が53,140となっています(2022年4月27日現在)。

2. トヨタ自動車株式会社(7203)

  • 東証プライム
  • 輸送用機器
  • 時価総額31.38兆円
  • 2021年3月期売上高27兆2145憶9400万円
  • 2021年3月期営業利益2兆1977億4800万円
  • PER(予)12.6倍/PBR1.3倍

日本を代表する自動車メーカーであり、「トヨタ自動車株式会社」。近年では脱炭素社会実現へ向けて、燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)にも注力している企業ですよね。

そんな中とくに注目なのが、バッテリーEV。2021年12月14日に行われたバッテリーEV戦略に関する説明会において、“2030年までに30車種のバッテリーEVを展開”と発表しています

これが実現すれば、まさに革命的。さまざまなニーズに沿ったラインナップが期待できることから、普及に向けて大きな足掛かりとなるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年4月20日が2,269、同じく直近安値では2022年4月12日が2,065.5となっています(2022年4月27日現在)。

3. AGC株式会社(5201)

引用元:AGC株式会社

  • 東証プライム
  • ガラス・土石製品
  • 時価総額1.08兆円
  • 2021年12月期売上高1兆6973憶8300万円
  • 2021年12月期営業利益2061億6800万円
  • PER(予)9.4倍/PBR0.8倍

ガラスメーカーとして世界に名をはせる「AGC株式会社」。たとえばディスプレイ用ガラス事業は、TFT液晶/有機EL用ガラス基板のシェアが世界2位を誇っています。

そんな同社ですが、半導体分野でも注目。というのも半導体パッケージ用ガラス基板や、半導体プロセス用の合成石英ガラスなども手掛けているんだとか

さらに2020年には、EUVマスクブランクスの生産増強を発表。これも半導体製造のためのもので、2022年から生産スタートとなっているんですよ。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月30日が5,090、同じく直近安値では2022年4月27日が4,660となっています(2022年4月27日現在)。

4. 株式会社小松製作所(6301)

  • 東証プライム
  • 機械
  • 時価総額2.76兆円
  • 2021年3月期売上高2兆1895憶1200万円
  • 2021年3月期営業利益1673億2800万円
  • PER(予)14.8倍/PBR1.3倍

コマツの名前でおなじみの「株式会社小松製作所」。建設機械などを手掛けるメーカーであり、土木や農林業、物流などさまざまなシーンで活躍しています。

そんな同社ですが、デジタル化やEV化などにも対応。スマートコンストラクションというICTソリューションの提供をしているんですよ

またほかにも排気ガスゼロのバッテリー駆動式ミニショベルを展開するなど、人にも環境にも優しいものづくりに取り組んでいます。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月29日が3,067、同じく直近安値では2022年4月12日が2,788.5となっています(2022年4月27日現在)。

5. 信越化学工業株式会社(4063)

  • 東証プライム
  • 化学
  • 時価総額7.8兆円
  • 2021年3月期売上高1兆4969憶600万円
  • 2021年3月期営業利益3922億1300万円
  • PER(予)15.6倍/PBR2.5倍

化学メーカーである「信越化学工業株式会社」。生活環境基盤材料事業/電子材料事業/機能材料事業/加工・商事・技術サービス事業を展開しています。

なかでも注目なのが、半導体シリコン。半導体の製造に使われるシリコンウェハーでは、トップシェアを誇っているんだとか

またほかにも同社では、塩化ビニルもトップシェア。国内外問わず活躍しており、多くの分野で高いシェアを誇っているんですよ。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月29日と30日が19,030、同じく直近安値では2022年4月18日が16,970となっています(2022年4月27日現在)。

6. 株式会社SUMCO(3436)

引用元:株式会社SUMCO

  • 東証プライム
  • 金属製品
  • 時価総額6,699億円
  • 2021年12月期売上高3356憶7400万円
  • 2021年12月期営業利益515億4300万円
  • PBR1.4倍

半導体用シリコンウェーハ(シリコンウェハー)を手掛ける「株式会社SUMCO」。もともと住友金属工業株式会社と三菱マテリアル株式会社の共同出資で誕生した企業ですね。

上でご紹介した信越化学工業株式会社と似ていますが、こちらは専業メーカーとなっています。

半導体用シリコンウェーハでは、信越化学工業株式会社に次ぐシェアで注目。半導体関連銘柄として欠かせない存在といえるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月30日が2,050、同じく直近安値では2022年4月12日が1,815となっています(2022年4月27日現在)。

7. 東レ株式会社(3402)

引用元:東レ株式会社

  • 東証プライム
  • 繊維製品
  • 時価総額9,827億円
  • 2021年3月期売上高1兆8836憶円
  • 2021年3月期営業利益558億7900万円
  • PER(予)10.6倍/PBR0.7倍

合成繊維メーカーであり、三井グループの一員としても名を知られている「東レ株式会社」。繊維や機能化成品、環境・エンジニアリングなどさまざまな事業を展開しています。

実はユニクロと協業関係であり、あのヒートテックやエアリズムも共同開発して生み出したものなんですよ。

そんな同社ですが、ほかにリチウムイオン電池向けバッテリーセパレータフィルムなども展開。EV関連銘柄としても注目といえるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月28日が661.2、同じく直近安値では2022年4月13日が591.6となっています(2022年4月27日現在)。

8. 任天堂株式会社(7974)

  • 東証プライム
  • その他製品
  • 時価総額7.2兆円
  • 2021年3月期売上高1兆7589憶1000万円
  • 2021年3月期営業利益6406億3400万円
  • PER(予)18.0倍/PBR3.7倍

知らない人はいない「任天堂株式会社」。ゲームなどの開発・製造を手掛ける企業であり、私たちにとっても身近な存在ですよね。

同社の主力ゲーム機であるNintendo Switchは、本体の販売台数1億354万台、ソフトの売上本数が7億6,641万本。まさに多くの人に愛される存在といえるでしょう。

海外需要も抜群ですから、円安メリットを享受できる代表的な銘柄として注目となっています。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月29日が67,080、同じく直近安値では2022年4月27日が59,710となっています(2022年4月27日現在)。

9. 日揮ホールディングス株式会社(1963)

  • 東証プライム
  • 建設
  • 時価総額3,584憶円
  • 2021年3月期売上高4339憶7000万円
  • 2021年3月期営業利益228億8000万円
  • PBR1.0倍

エンジニアリング企業である「日揮ホールディングス株式会社」。LNGプラントや石油化学プラント、ガス処理プラントなどを手掛けている企業ですね。

二酸化炭素の回収・貯留技術であるCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)など、脱炭素社会へ向けた取り組みも行っています。

またほかにグループ傘下では、機能材製造事業としてファインケミカルやファインセラミックス分野なども展開。半導体製造装置や電気自動車(EV)使われる材料なども展開しているんですよ。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月28日が1,618、同じく直近安値では2022年4月26日が1,387となっています(2022年4月27日現在)。

10. オリンパス株式会社(7733)

  • 東証プライム
  • 精密機器
  • 時価総額3.05兆円
  • 2021年3月期売上高7305憶4400万円
  • 2021年3月期営業利益819億8500万円
  • PER(予)27.9倍/PBR6.4倍

精密機器メーカーである「オリンパス株式会社」。身近なところではカメラが有名で、使っている人も多いんじゃないでしょうか。

そんな同社ですが、実は医療機器が強みの企業。内視鏡事業をはじめ、治療機器事業などの医療事業が売り上げの多くを占めているんだとか。

実際に消化器内視鏡では約70%を獲得。トップクラスのシェアを誇り、世界中で活躍しているんですよ。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年4月8日が2,468.5、同じく直近安値では2022年4月27日が2,250となっています(2022年4月27日現在)。

円安の今だからこそ注目度アップ!

今回は円安に強い企業を10社ご紹介してきました。海外売上比率が高いだけあって、どれも世界的に名をはせる企業ばかりですね。

円安というとつい悪いことばかりが連想されますが、企業にとってはメリットになる部分もあるので、要チェックですよ。

ぜひみなさんも今だからこそ、これらの企業をチェックしてみてくださいね。