ウクライナ侵攻で注目大!今あついエネルギー関連企業13選

世界中でニュースの一面を飾るのが、ロシアによるウクライナ侵攻。ロシアへの経済制裁など、日本もあらゆる面で警戒を強めていますよね。

そんななかで同じく問題とされるのが、エネルギー問題。ロシアへの経済制裁や地政学リスクなどの影響を受け、原油高や資源不足などはよく耳にするんじゃないでしょうか。

そこで今回は、このウクライナ侵攻で注目のエネルギー関連銘柄をピックアップ。石炭/石油/天然ガス/原子力の4つの分野に絞り、全13銘柄をご紹介していきます。

ウクライナ問題で注目度が高まるエネルギー関連企業13選

それではいよいよここから、実際に注目しておきたい銘柄をチェック。それぞれ業績や企業情報、チャートなど詳しく解説していくので、さっそく見ていきましょう!

1. 日本コークス工業株式会社(3315)

  • 東証1部
  • 時価総額448億円
  • 2021年3月期売上高878憶8300万円
  • 2021年3月期営業利益69億9900万円
  • PER(予)6.6倍/PBR0.8倍

少し前まで脱炭素が叫ばれていましたが、ウクライナ侵攻によってロシアへの制裁が強まる中、資源不足は深刻ですよね。

そこでまずご紹介したいのが、石炭関連銘柄。この「日本コークス工業株式会社」は、石炭から生産された燃料のコークス事業/燃料販売事業/化工機事業を展開している企業です

なかでも今回注目なのが、燃料販売事業。というのも同社はもともと鉱山会社として日本の経済発展に尽力した歴史があり、この経験を活かしたコールチェーンが魅力が魅力なんですよ。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日が197、同じく直近安値では2022年2月22日が133となっています(2022年3月18日現在)。

2. 住石ホールディングス株式会社(1514)

  • 東証1部
  • 時価総額99億円
  • 2021年3月期売上高97憶8100万円
  • 2021年3月期営業利益-6300万円
  • PER(予)6.6倍/PBR0.6倍

続いてご紹介するのは、石炭大手として知られる「住石ホールディングス株式会社」。石炭の輸入販売などを行っている企業です。

注目すべきはその石炭の輸入元で、なんといってもオーストラリア産に強み。日本をはじめ多くの国がロシア産へ依存している状況ですから、これだけでも十分注目といえるでしょう。

とくに昨今では電力不足も顕著で石炭火力が再注目されていますから、今後さらに期待値が高まりそうです。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日が194、同じく直近安値では2022年2月22日が135となっています(2022年3月18日現在)。

3. 三井松島ホールディングス株式会社(1518)

  • 東証1部
  • 時価総額276億円
  • 2021年3月期売上高573憶7800万円
  • 2021年3月期営業利益19億4600万円
  • PER(予)6.9倍/PBR0.8倍

同じく石炭関連として注目しておきたいのが、「三井松島ホールディングス株式会社」。数多くのグループを抱えさまざまな事業を展開していますが、今回は石炭の生産・販売に注目です。

というのも同社では、販売だけでなく海外炭鉱にも強み。主にオーストラリア産やインドネシア産で、傘下の三井松島インターナショナルを通じて出資して、そこから調達しているんだとか

そのため今回のウクライナ問題によって調達不足に陥るリスクも低めといえるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日が2,528、同じく直近安値では2022年2月22日が1,573となっています(2022年3月18日現在)。

4. 出光興産株式会社(5019)

  • 東証1部
  • 時価総額9,796億円
  • 2021年3月期売上高4兆5566憶2000万円
  • 2021年3月期営業利益1400億6200万円
  • PER(予)4.5倍/PBR0.7倍

ロシアによるウクライナ侵攻で悪化の一途をたどる原油価格。ガソリンが高い!なんて話題も多く耳にしますよね。

そこでここからは、石油関連銘柄をご紹介。まずはいわずと知れた超有名企業の「出光興産株式会社」です。出光興産と昭和シェル石油が経営統合したことでも話題となった、国内2位の石油元売り企業ですね

そんな同社ですが、原油価格高騰の影響を受けて上昇中。というのも利益拡大を想定して投資が増えているんだとか。

エネルギー転換やコロナ禍の影響を受けていた業界ではあるものの、ロシアへの制裁などが長引けば今後より注目を浴びそうです。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日と8日が3,690、同じく直近安値では2022年2月22日が2,951となっています(2022年3月18日現在)。

5. 石油資源開発株式会社(1662)

  • 東証1部
  • 時価総額1,515億円
  • 2021年3月期売上高2400憶7800万円
  • 2021年3月期営業利益41億9200万円
  • PBR0.5倍

石油開発会社として名をはせる「石油資源開発株式会社」。こちらは石油関連だけでなく、天然ガス関連としても注目の企業ですね。天然ガスもロシアへの経済制裁などで影響を受けている分野なので、ダブルで注目といえるでしょう。

というのも同社では、石油・天然ガスE&P/天然ガス・LNG供給/電力といった事業を展開。なかでも石油と天然ガスに至っては、国内の油ガス田にて生産しているんですよ。

国内全10か所、北海道内油ガス田/秋田・山形県内油ガス田/新潟県内油ガス田にて生産を手掛けていることから、国産資源として強み。ロシアへの制裁の長期化が懸念される現在、さらに期待ができるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年2月24日が2,894、同じく直近安値では2022年3月2日が2,325となっています(2022年3月18日現在)。

5. 株式会社INPEX(1605)

引用元:株式会社INPEX

  • 東証1部
  • 時価総額1.83兆円
  • 2021年12月期売上高1兆2443憶6900万円
  • 2021年12月期営業利益5906億5700万円
  • PER(予)7.3倍/PBR0.6倍

こちらもまた石油関連だけでなく、天然ガス関連としても注目の「株式会社INPEX」。石油・天然ガスの開発会社として有名な企業ですね。

そんな同社ですが、たとえば石油の分野ではアブダビ油田プロジェクトなどで利権あり。また天然ガスの分野においても、大型のイクシスLNGプロジェクトを手掛けています。

さらに最近では、島根・山口沖で天然ガス採掘調査も話題になっており、これが成功すれば日本の自給率を大きく底上げしてくれるでしょう

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日が1,440、同じく直近安値では2022年2月21日が1,118となっています(2022年3月18日現在)。

7. 三井物産株式会社(8031)

  • 東証1部
  • 時価総額5.07兆円
  • 2021年3月期売上高8兆102憶3500万円
  • PER(予)6.0倍/PBR1.0倍

大手総合商社として、日本を代表する企業のひとつである「三井物産株式会社」。エネルギーや化学品、金属資源といった7つの要素から成り立っています。

そんな同社ですが、今回注目はLNG・天然ガスの分野。アブダビLNGプロジェクト/キャメロンLNGプロジェクト/ブラウズ天然ガス開発プロジェクトなどなど、数多くのプロジェクトに参画しているんですよ。

なかでもキャメロンLNGプロジェクトでは、3系列で商業運転がスタート済。現在LNG生産設備として世界最大級とされており、今後も同社への期待値は高まるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月18日が3,153、同じく直近安値では2022年3月2日が2,753となっています(2022年3月18日現在)。

8. K&Oエナジーグループ株式会社(1663)

  • 東証1部
  • 時価総額436億円
  • 2021年12月期売上高660憶7000万円
  • 2021年12月期営業利益39億3700万円
  • PER(予)15.6倍/PBR0.6倍

ガス事業とヨウ素事業をメインに展開している「K&Oエナジーグループ株式会社」。関東天然瓦斯開発株式会社と大多喜ガス株式会社の統合によって生まれた持株会社であり、天然ガスの分野で注目の銘柄ですね。

というのも同グループでは、日本一の水溶性天然ガス田とされる南関東ガス田にて国産の天然ガスを生産・開発しているんですよ。

エネルギー自給率の低い日本にとってロシア・ウクライナ戦争問題での影響は避けられないものの、そのぶん国産の天然ガスを扱える同グループの期待値は今後さらに上がるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日が1,774、同じく直近安値では2022年2月18日が1,547となっています(2022年3月18日現在)。

9. 日揮ホールディングス株式会社(1963)

  • 東証1部
  • 時価総額3,822億円
  • 2021年3月期売上高4339憶7000万円
  • 2021年3月期営業利益228億8000万円
  • PBR1.0倍

LNGや天然ガスといえば、それを扱うプラントも要チェック。この「日揮ホールディングス株式会社」は、そんなプラントエンジニアリングとして活躍している企業です。

プラントエンジニアリング業としては国内最大手であり、石油や天然ガスなど豊富な実績を持っているんですよ。

なかでもLNGプラントにおいては、国際的にも超有名。なんとこれまでに手掛けたLNGプラントは、世界生産量の30%以上を占めるんだとか

今後ウクライナ情勢が落ち着いたとしても、クリーンエネルギーへの取り組みは欠かせませんから、これから先も長期で注目できそうです。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月14日が1,622、同じく直近安値では2022年2月24日が1,045となっています(2022年3月18日現在)。

10. 東京電力ホールディングス株式会社(9501)

  • 東証1部
  • 時価総額5,992億円
  • 2021年3月期売上高5兆8668憶2400万円
  • 2021年3月期営業利益1434億6000万円
  • PBR0.2倍

最後にご紹介していくのが、原子力関連銘柄。というのも脱炭素の風潮や今回のウクライナ侵攻によって資源不足は深刻。ここにきて原子力が再注目されているんですよ。

そこでまず注目なのが、みなさんご存じ「東京電力ホールディングス」。関東圏の電力を支える存在であり、電力大手として知らない人はいませんよね。

なかでも同社が保有する柏崎刈羽原子力発電所は、世界最大の原子力発電所。現在は停止中ですが、再稼働を目指しているため今後再開する可能性は大いにあるでしょう。

福島原発事故の印象がどうしても強くなってしまいがちな同社ですが、原発再稼働への流れを受けて注目度は今後もっと上がるかもしれません。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月4日が401、同じく直近安値では2022年3月14日が319となっています(2022年3月18日現在)。

11. 関西電力株式会社(9503)

  • 東証1部
  • 時価総額1.07兆円
  • 2021年3月期売上高3兆923憶9800万円
  • 2021年3月期営業利益1457億4600万円
  • PER(予)16.4倍/PBR0.6倍

こちらもまた電力会社として名の知れた大手企業「関西電力株式会社」。原子力発電では、美浜発電所/大飯発電所/高浜発電所を所有しています。

そんな同社ですが、なにより注目なのが貴重な稼働中の原子力発電所を有していること。原子力規制委員会の公式HPによると、大飯発電所および高浜発電所が運転中となっているんですよ。

東京電力同様、原発再稼働の流れによる恩恵を受ける企業といえるでしょう。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月18日が1,211、同じく直近安値では2022年3月9日と10日が1,111となっています(2022年3月18日現在)。

12. 株式会社東京エネシス(1945)

  • 東証1部
  • 時価総額354億円
  • 2021年3月期売上高595憶1400万円
  • 2021年3月期営業利益41億400万円
  • PER(予)10.4倍/PBR0.5倍

原子力発電といえば上記のような電力会社のイメージが強いですが、もちろんそれだけではありません。実際はさまざまな企業が携わっています。

なかでもこの「株式会社東京エネシス」は、発電所などの工事を担う企業。東京電力関連の受注を多く受けているんだとか。

とくに原子力の分野においては、原子力設備の建設工事から保守・点検といったメンテナンスを展開。新規制基準対策工事や作業に必要な遠隔操作ロボットの開発など幅広く活躍しています。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年3月7日が1,094、同じく直近安値では2022年2月25日が918となっています(2022年3月18日現在)。

13. 太平電業株式会社(1968)

  • 東証1部
  • 時価総額518億円
  • 2021年3月期売上高1277憶7900万円
  • 2021年3月期営業利益74億円
  • PER(予)7.3倍/PBR0.7倍

最後にご紹介するのが、「太平電業株式会社」。プラント関連に強い建設業ですね。火力発電所や原子力発電所など、数多くの実績を持っています。

なかでも原子力発電所においては、知られた存在。というのも同社は高い建設実績を持っており、国内にある原子力発電所のうち約70%にもおよぶんですよ

また保守・メンテナンスや廃止措置などにも取り組んでいることから、今後原発再稼働への風潮が強まるごとに同社も恩恵を受けそうです。

引用元:TradingView

過去一か月の直近高値では2022年2月18日が2,743、同じく直近安値では2022年3月9日が2,579となっています(2022年3月18日現在)。

今だからこそエネルギー銘柄に再注目!

今回は、ウクライナ侵攻やロシアへの制裁で注目となっているエネルギー関連銘柄についてご紹介していました。

石炭や原子力など、ウクライナ情勢の恩恵を受けて再注目されている銘柄も多くありましたよね。

戦争などの地政学リスクは私たちの生活に打撃を与えるものの、反面で投資家にとってはチャンスにもなり得ます。みなさんもぜひこの機会に最新情報をチェックしてみてください。