投資をするうえで必ずチェックする業績や優待内容。そしてもうひとつ忘れちゃいけないのが、配当利回りです。
配当額を表す重要な指標だけに、みなさん重要視してるんじゃないでしょうか。かくいう私も、よく高配当な銘柄を探しています(笑)
そこで今回は、同じ高配当銘柄の中でも製薬企業についてクローズアップ。中型株と大型株にわけてそれぞれ詳しくご紹介していきますよ!
目次
中型株ならコレ!高配当な製薬企業7選
それではいよいよ、高配当な製薬企業をご紹介。まずは中型株から見ていきます。
選定条件は東証1部上場・時価総額1,000〜5000億円前後で、なかでも高配当な7社をピックアップしました。
1. キョーリン製薬ホールディングス株式会社4569
- 東証1部
- 時価総額1,088億
- 2020年3月期売上高1099憶8300万円
- 2020年3月期営業利益75億300万円
- PER(予)15.1倍/PBR0.9倍
- 配当利回り(会予)3.9%
長い歴史を経て、2010年に現在の社名になった「キョーリン製薬ホールディングス株式会社」。杏林製薬株式会社・キョーリン リメディオ株式会社・キョーリン製薬グループ工場株式会社を傘下に持つグループ企業です。
取り扱っている製品はたくさんありますが、有名どころでいうと杏林製薬株式会社のムコダイン®が知名度高め。風邪などでも処方される薬なので、使ったことがあるって人も多いんじゃないでしょうか。
“人々の健康に貢献する”という企業理念を掲げ、目薬のようなヘルスケア製品から医薬品の受託製造まで手掛けています。
過去一か月の直近高値では2020年11月5日が1,987、同じく直近安値では2020年11月19日が1,843となっています(2020年11月30日現在)。
2. 科研製薬株式会社4521
- 東証1部
- 時価総額1,523億
- 2020年3月期売上高892憶3200万円
- 2020年3月期営業利益265億1200万円
- PER(予)11.4倍/PBR1.2倍
- 配当利回り(会予)3.8%
1948年に設立された「科研製薬株式会社」。製薬会社でありながら幅広い分野で活躍する企業です。
メインとなる医薬品では、医療機関向けが中心。そのため市販薬として普段目にする機会は少ないものの、多くの製品を提供しているんですよ。
またほかにも、農薬や飼料添加物、動物薬も手掛けているのがポイント。普段口にしている野菜なんかにも使われてると思うと、意外と身近な企業ですよね。
過去一か月の直近高値では2020年11月5日が4,355、同じく直近安値では2020年11月30日が3,805となっています(2020年11月30日現在)。
3. 沢井製薬株式会社4555
- 東証1部
- 時価総額2,111億
- 2020年3月期売上高1825憶3700万円
- 2020年3月期営業利益267億9300万円
- PER(予)10.5倍/PBR1.0倍
- 配当利回り(会予)2.7%
後発医薬品ことジェネリック医薬品を多く手掛けている「沢井製薬株式会社」。後発医薬品業界ではかなり有名な企業で、2020年3月期では業界第2位、それ以前は2期連続トップを記録していました。
たとえばのどが痛いときなどに処方されるアズノールうがい液4%はアズレンうがい液4%「TOA」として、鎮痛剤として知名度の高いボルタレン錠25mgはジクロフェナクNa錠25mg「サワイ」としてジェネリック医薬品になっています。
またほかにも医療情報番組や医療情報サイトの運営を手掛けるなど、さまざまな角度から私たちの健康をサポートしてくれてるんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年11月6日が5,310、同じく直近安値では2020年11月19日が4,650となっています(2020年11月30日現在)。
4. 大日本住友製薬株式会社4506
- 東証1部
- 時価総額5,507億
- 2020年3月期売上高4827憶3200万円
- 2020年3月期営業利益832億3900万円
- PER(予)13.1倍/PBR1.0倍
- 配当利回り(会予)2.0%
精神神経やがん、再生・細胞医薬の分野で研究開発を行う「大日本住友製薬株式会社」。2020年10月28日時点では多くの開発やプロジェクトを抱え、今後の活躍をさらに期待できる企業です。
そんな「大日本住友製薬株式会社」ですが、医薬品以外に動物用医薬品事業や食品素材・化成品事業も展開中。
それぞれDSファーマアニマルヘルス株式会社やDSP五協フード&ケミカル株式会社といった子会社も抱え、化粧品原料やペット向けの医薬品などたくさんの製品を手掛けています。
過去一か月の直近高値では2020年11月16日が1,445、同じく直近安値では2020年10月30日が1,217となっています(2020年11月30日現在)。
5. 東和薬品株式会社4553
- 東証1部
- 時価総額952億
- 2020年3月期売上高1103憶8400万円
- 2020年3月期営業利益161億4300万円
- PER(予)9.2倍/PBR0.9倍
- 配当利回り(会予)2.3%
黒柳徹子さんのテレビCMでもおなじみの「東和薬品株式会社」。3番の沢井製薬株式会社と同様に、ジェネリック医薬品に力を入れている企業です。
たとえば1番キョーリン製薬ホールディングス株式会社の項目でご紹介したムコダイン錠250mgも、カルボシステイン錠250mg「トーワ」って名前のジェネリック医薬品になっているんですよ。
これはほんの一例ですが、ほかにも数多くのジェネリック医薬品を提供中。安心安全はもとより、供給の安定性や価格面でもこだわっています。
過去一か月の直近高値では2020年11月10日が2,070、同じく直近安値では2020年11月19日と20日が1,863となっています(2020年11月30日現在)。
6. キッセイ薬品工業株式会社4547
- 東証1部
- 時価総額993億
- 2020年3月期売上高632憶3400万円
- 2020年3月期営業利益18億5700万円
- PER(予)21.6倍/PBR0.5倍
- 配当利回り(会予)2.5%
1946年に株式会社橘生化学研究所として誕生し、1964年に現在の社名になった「キッセイ薬品工業株式会社」。
取り扱っている医薬品は豊富で、泌尿器科や眼科、産婦人科などさまざまな領域で活躍。さらには現在でも多くの新薬を開発中となっています。
またほかにヘルスケア分野も展開中で、低たんぱくなそうめんなどの健康を気遣った製品販売から、おいしい365日といった情報サイトの運営まで手掛けているんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年11月11日が2,191、同じく直近安値では2020年11月20日が2,029となっています(2020年11月30日現在)。
7. 株式会社ツムラ4540
- 東証1部
- 時価総額2,441億
- 2020年3月期売上高1232憶4800万円
- 2020年3月期営業利益188億7600万円
- PER(予)18.8倍/PBR1.2倍
- 配当利回り(会予)2.0%
漢方薬でおなじみの「株式会社ツムラ」。医療機関の処方薬としてはもちろん、ドラッグストアなどでも製品を見かける機会が多いですよね。
有名どころでいえば、風邪の引きはじめにおなじみの葛根湯などなど。「株式会社ツムラ」では、顆粒からドリンクタイプまで取り揃えているんですよ。
ほかにも便秘や鼻炎、むくみなど症状別にラインナップが豊富。漢方薬を取り扱う有名企業であるとともに、私たち利用者にとっても身近な企業といえるでしょう。
過去一か月の直近高値では2020年11月10日が3,440、同じく直近安値では2020年11月30日が3,040となっています(2020年11月30日現在)。
大型株から見る!高配当な製薬企業4選
続いては高配当な製薬企業の中でも、いわゆる大型株の大企業をご紹介。選定条件は東証1部上場・時価総額1兆円以上です。
今回はこの条件をもとに高配当な4社をピックアップしているので、さっそく見ていきましょう!
1. 武田薬品工業株式会社4502
- 東証1部
- 時価総額5.83兆円
- 2020年3月期売上高3兆2911憶8800万円
- 2020年3月期営業利益1004億800万円
- PER(予)47.1倍/PBR1.3倍
- 配当利回り(会予)4.8%
まず最初にご紹介するのは、皆さんおなじみの「武田薬品工業株式会社」。高血圧から糖尿病、さらにはパーキンソン病への医薬品などを展開しています。
またグループ企業も豊富で、武田コンシューマーヘルスケア株式会社や日本製薬株式会社、天藤製薬株式会社などなど。
私たちもの身近なところでは、疲労回復にいいアリナミンや風邪薬のベンザブロック、痔などのトラブルに効くボラギノールなどの製品を提供してるんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年11月30日が3,775、同じく直近安値では2020年10月30日が3,239となっています(2020年11月30日現在)。
2. アステラス製薬株式会社4503
- 東証1部
- 時価総額2.93兆円
- 2020年3月期売上高1兆3008憶4300万円
- 2020年3月期営業利益2439億9100万円
- PER(予)17.3倍/PBR2.2倍
- 配当利回り(会予)2.7%
1923年に創業した「アステラス製薬株式会社」。ガンや消化器、泌尿器、感染症などといった分野で医薬品を展開している企業です。
メインとなるのは前立腺がん治療剤のXTANDI/イクスタンジや、急性骨髄性白血病治療剤のゾスパタなど数種類。“存在意義・使命・信条”という経営理念から、生み出してきました。
それだけに日本国内のみならず世界中で活躍中。日本を代表する製薬企業として名を連ねています。
過去一か月の直近高値では2020年11月17日が1,692、同じく直近安値では2020年10月30日が1,426.5となっています(2020年11月30日現在)。
3. エーザイ株式会社4523
- 東証1部
- 時価総額2.23兆円
- 2020年3月期売上高6956憶2100万円
- 2020年3月期営業利益1255億200万円
- PER(予)33.3倍/PBR3.3倍
- 配当利回り(会予)2.1%
知らない人はいないってほど有名な「エーザイ株式会社」。市販薬では、肌荒れや口内炎にいいチョコラBBや胃もたれなどを防ぐセルベールなどが有名です。
そんな「エーザイ株式会社」ですが、目指しているのはhhc(ヒューマンヘルスケア)。患者やその家族に寄り添った企業を目指しているんだとか。
実際に小児がんの子どもたちの絵画展を開催したり、海外で認知症啓発や胃潰瘍撲滅などの活動をしたり、日本国内のみならず世界中でその輪を広げているんですよ。
過去一か月の直近高値では2020年11月6日が10,900、同じく直近安値では2020年11月9日が7,558となっています(2020年11月30日現在)。
4. 大塚ホールディングス株式会社4578
- 東証1部
- 時価総額2.38兆円
- 2019年12月期売上高1兆3962憶4000万円
- 2019年12月期営業利益1765億8500万円
- PER(予)15.9倍/PBR1.3倍
- 配当利回り(会予)2.3%
グループ内にはあの大塚製薬株式会社やアース製薬株式会社も名を連ねている「大塚ホールディングス株式会社」。こちらもまた、投資家ならずとも名の知れた大企業ですね。
それだけに事業内容も豊富で、医療関連事業・ニュートラシューティカルズ関連事業・消費者関連事業・その他の事業の4本柱で展開。
私たちの身近なところでは、オロナイン®H軟膏やカロリーメイト、ボンカレーなどもこのグループの製品なんですよ!
過去一か月の直近高値では2020年11月25日が4,447、同じく直近安値では2020年10月30日が3,848となっています(2020年11月30日現在)。
製薬企業には高配当銘が目白押し!
今回は、高配当な製薬企業について詳しくご紹介してきました。
薬という身近な製品を取り扱っている業界だけに、聞いたことがある・実際に使ったことがあるって人も多かったんじゃないでしょうか。
もちろんどれも配当利回りは高めなので、製薬企業へ投資する時はぜひ注目してみてくださいね。