FXをはじめると耳にする機会の多い「チャートパターン」ってワード。でも初心者にとってはチャートパターンって何なのか、どんな意味があってどうやって見ればいいのか、難しいですよね。
実際私も最初の頃は全く分からず、書籍やネットで調べたり苦労しました…。
そこでこの記事では、FXをはじめるときに重要なチャートパターンについてご紹介。いったいどんなものなのかっていう基本の疑問から、覚えておきたい代表的なチャートパターンまで、詳しく解説していきますよ。
そもそもFXのチャートパターンってなに?
ではまず最初に、チャートパターンってなんなのかについて。FXをはじめたばかりの人にとっては、そもそもチャートパターン自体がわかりにくいですよね。
このチャートパターンとは、簡単にいうとチャートを使った分析のこと。チャートの形を見ることで、今後の相場がある程度予測できるっていうすぐれものなんです!
過去のデータなどから導き出されたいくつかのチャートパターンを覚えておくだけで、簡単に予測ができちゃうから、FX初心者こそ覚えておきたいものなんですよ。
ちなみにチャートパターンには以下のように「反転パターン」と「保ち合いパターン」ってのがあるのもポイント。この記事ではそれぞれご紹介していくので、覚えておきましょう。
- 反転パターン…上昇から下降に反転する、もしくはその逆に反転するもの。
- 保ち合いパターン…今後も継続しそうなもの。別名継続型などとも呼ばれる。
FXの代表的な反転チャートパターン6選
それではいよいよここから、FXの代表的なチャートパターンをご紹介。まずは反転型のチャートパターンを6種類ピックアップし、詳しく解説していきます。
1. ダブルトップ・ダブルボトム
「ダブルトップ」と「ダブルボトム」は、それぞれ「毛抜き天井」・「毛抜き底」などとも呼ばれるチャートパターンです。
まずダブルトップは、2つの山が発生してる形状のこと。アルファベットのMに似た形ですね。そしてこの谷になってる部分を線で結んだラインが、売買のサインっていわれるネックラインです。
これは、2つ目の山を越えた後に下落する傾向が高いことを示すチャートパターン。簡単にいうと、上昇トレンドが終わるよってサインです。ネックラインを越えて下落することで、ダブルトップになったと判断できます。
反対にダブルボトムは、真逆のアルファベットのWに似た形。ダブルトップとは反対に、山になってる部分を線でで結んだラインが、ネックラインです。
そしてこのダブルボトムのチャートパターンになると、2つ目の谷を越えた後に上昇する可能性が高いってこと。簡単にいうと、下降トレンド終了のサインってことです。
2. ヘッド&ショルダーズトップ・ヘッド&ショルダーズボトム
お次は「ヘッド&ショルダーズトップ」と「ヘッド&ショルダーズボトム」について。それぞれ日本語で「三尊」・「逆三尊」なんて呼ばれるチャートパターンですね。
まずヘッド&ショルダーズトップは、3つの山で形成されたもの。アルファベットのMにもうひとつ山をプラスした形状で、真ん中の山が一番高くなっています。なんでも真ん中の山を頭(ヘッド)、両脇の山を両肩(ショルダー)に見立てて、こんな名前になったんだとか!
これは上昇トレンドの終了を表すチャートパターン。ヘッドの部分では勢いよく上昇してたものの、最終的には下落に転じる可能性があるってことです。
さっきのダブルトップと同じように、谷の部分を線で結んだラインがネックラインだけど、3つ目の山を越えた後にこのネックラインを抜いて下回ることで、ヘッド&ショルダーズトップが完成します。
対するヘッド&ショルダーズボトムは、この真逆の形。アルファベットのWにもうひとつ谷をプラスした3つの谷で形成され、ヘッドの部分である真ん中の谷が一番深くなっています。そしてダブルボトムと同じく、山になってる部分を線で結んだラインがネックラインですね。
これは下降トレンドの終了を表すチャートパターン。ヘッドの部分ではまだまだ下降傾向にあったものの、最終的に上昇する可能性があるってことです。
3つ目の谷を越えた後にこのネックラインを抜いて上回ることで、ヘッド&ショルダーズボトムが完成します。
3. トリプルトップ・トリプルボトム
「トリプルトップ」と「トリプルボトム」は、さっきご紹介したヘッド&ショルダーズトップ・ヘッド&ショルダーズボトムに似た形状のチャートパターン。違うところは、真ん中の山or谷の部分が両脇と同じくらいだってことですね。
見方は一番最初のダブルトップ・ダブルボトムと同じで、まずトリプルトップは上昇トレンド終了のチャートパターン。2つ目の谷で形成されたネックラインを越えて下落することで完成します。
対するトリプルボトムは下降トレンド終了のチャートパターン。3つ目の谷を越えた後、ネックラインを越えて上昇することで完成します。
4. ソーサートップ・ソーサーボトム
「ソーサートップ」と「ソーサーボトム」は、その名の通りソーサー(お皿)に似た形のチャートパターン。お皿のような平らに近い状態ですね。
まずソーサートップは、お皿をひっくり返したような形状。天井付近でなだらかなカーブを描き、最終的には下降傾向にあります。
反対にソーサーボトムは、お皿の形そのまま。底付近で緩くカーブし、最終的には上昇します。
ただしこのソーサートップとソーサーボトムは、その形状から見分けにくいのも特徴。どの時点で変化するのかが判断しにくいので、注意してくださいね。
5. スパイクトップ・スパイクボトム
「スパイクトップ」と「スパイクボトム」は、別名「V字型トップ」「V字型ボトム」などとも呼ばれるチャートパターン。その名の通りアルファベットのVの形、もしくはVを逆さまにした形をしていて、乱高下したときに見られます。
まずスパイクトップのほうだと、天井まで急騰した後に急落するチャートパターン。V字を逆さまにして、山なりにした形です。このスパイクトップは急に発生することも多いので、初心者には難しいので注意してくださいね。
対するスパイクボトムのほうはスパイクトップの逆で、こちらはそのままV字の形状。底付近まで急落した後に急騰するチャートパターンです。
6. ライントップ・ラインボトム
「ライントップ」と「ラインボトム」は、これまで紹介してきたような上下が少ないのが特徴。まるで波線のようなライン状になってるチャートパターンのことです。
まずライントップは天井付近で小さな上昇と下降を繰り返し、波線状になっているもの。最終的には下降してしまいます。
対するラインボトムは底付近で同じように上昇と下降を続けた波線状のもの。こちらは最終的に上昇します。
ダイヤモンドフォーメーション
なんだかおしゃれな名前の「ダイヤモンドフォーメーション」。これはダイヤモンドのようにひし形をしたチャートパターンのことです。反転パターンが一般的だけど、保ち合いパターンともいわれるので、注意してくださいね。
そんなダイヤモンドフォーメーションはどんなものかっていうと、ジグザグで推移しながら、ひし形の真ん中部分のジグザグがより大きくなってる形状です。
上昇もしくは下降で入り、ひし形をつくった後に、下降もしくは上昇していく可能性が高いです。
FXの代表的な保ち合いチャートパターン5選
お次は、保ち合いチャートパターンをご紹介。今後も現在のトレンドが継続していくことを表すチャートパターンですね。
ここではとくに有名な5つを解説していくので、さっそく見ていきましょう。
1. 上昇ペナント型・下降ペナント型
「上昇ペナント型」と「下降ペナント型」は、その名前の通りペナントの形をしたチャートパターン。もしかしたらペナントを知らない人もいるかもしれないので簡単に説明すると、二等辺三角形の旗みたいなやつですね。
二等辺三角形の二等辺の上部分を上昇の予測水準である「レジスタンスライン(上値抵抗線)」、下部分を下落の予測水準である「サポートライン(下値支持線)」っていいます。
そして上昇ペナント型の場合、この2つのラインの間を上昇→下降→上昇ジグザグに上下し、頂点部分に到達した後に上昇が継続する可能性が高いです。
対する下降ペナント型は、これの逆。ペナントを逆さまにした形をしていて、下降→上昇→下降とジグザグに推移し、頂点部分に到達した後に下降が続く可能性が高いです。
2. 逆上昇ペナント型・逆下降ペナント型
「逆上昇ペナント型」と「逆下降ペナント型」は、それぞれさっきの「上昇ペナント型」と「下降ペナント型」を左右反転させた形のもの。簡単にいえば、二等辺三角形の頂点部分からスタートするチャートパターンです。
逆上昇ペナント型・逆下降ペナント型ともに、小さなジグザグから大きなジグザグに推移していき、最終的に逆上昇ペナント型では上昇を継続、逆下降ペナント型では下降を継続します。
3. 上昇フラッグ型・下降フラッグ型
さっきのペナント型と似てるけど、こちらはフラッグ(旗)のような形状をした「上昇フラッグ型」・「下降フラッグ型」。二等辺三角形だったペナントと違い、フラッグは長方形なので、そのぶんジグザグとした動きの差もあります。
まず上昇フラッグ型の場合は、上昇→下降→上昇ジグザグに上下し、そのまま上昇を継続していきます。
反対に下降フラッグ型の場合は、フラッグを逆さまにしたような形状。下降→上昇→下降とジグザグに上下し、そのまま下降を継続します。
一見するとそのまま反転してしまいそうな動きにも見えますが、トレンドを継続していくことが多いですね。
4. 上昇ウェッジ・下降ウェッジ
「上昇ウェッジ」「下降ウェッジ」とは、ペナントをさらに上向きor下向きにしたような形のチャートパターン。ちなみにこのウェッジとは、日本語で楔(くさび)のことなんだとか。
レジスタンスラインよりもサポートラインのほうが勾配がきつめになってるのが特徴で、反転も継続もどちらもありえるもの。FX初心者にとって判断しにくいかもしれないけど、覚えておきましょう。
まず上昇ウェッジだけど、継続の場合は下降トレンド中にいったん上昇して発生することが多く、そのまま下降を継続します。対して反転の場合は天井圏付近で発生することが多め。上昇の終わりを意味し、最終的には下降していきます。
次に下降ウェッジだけど、これはさっきの逆。継続の場合は上昇中に発生し、最終的には再び上昇。対する反転の場合は底付近で発生し、最終的に上昇トレンドになります。
5. アセンディングトライアングル・ディセンディングトライアングル
「アセンディングトライアングル」と「ディセンディングトライアングル」は、それぞれ「上昇三角形」・「下降三角形」などとも呼ばれるもの。
まずアセンディングトライアングルの場合、上値がほぼ水平で下値部分が勾配している三角形です。ジグザグに推移し、そのまま上昇を継続します。
対するディセンディングトライアングルの場合、下値がほぼ水平で上値部分が勾配している三角形。さっきの逆ですね。ジグザグに推移し、そのまま下降を継続します。
ちょっと長い名前だけど、発生率は高めなので、覚えておいて損はありませんよ!
チャートパターンでFXを勝ち抜こう!
今回はFXの有名なチャートパターンをご紹介してきました。いろんな種類がありましたよね。
数が多くて難しいって人もいると思うけど、チャートパターンは初心者こそ覚えておきたい重要な分析方法。覚えるだけで判断がしやすいので、とってもおすすめなんですよ!
ぜひ皆さんもこの機会にチャートパターンを覚えて、より安全に、そしてより正確にFXを楽しみましょう。