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第二新卒のニーズを理解する
第二新卒が転職で成功するために、採用担当の「本音」を理解するメリットは次の通りです。
・中途と求める人物像が異なる
・採用基準を理解し、面接対策ができる
・面接時に聞かれることが明確になる
まずは冒頭でもいったように、企業が第二新卒に求める人物像は他の転職者とは異なります。
つまり通常の「転職対策」をするのではなく、第二新卒なりの準備が必要です。
採用担当者の本音を知れば、採用基準が理解でき、第二新卒ならではの対策が取りやすいというわけです。
また採用担当者の本音は面接時に採用担当者に聞かれること、および重視するポイントにつながるので、精度の高い面接対策ができます。
1. 新卒採用の補助的な採用
本音の1つ目は、第二新卒を採用する目的が、新卒採用の補完であること。
つまり新卒採用がうまくいかない時の対策です。
「思ったよりも新卒が採れなかった… 採用計画を達成するために、第二新卒で採用数を補なおう」
これが現実として、人事担当のホンネになります。
大切な2つのポイント
ではこの採用担当の本音から、あなたが面接でおさえたいポイントは2つです。
・新卒入社の社員と比較される
・就職してからの学びをアピール
まず第二新卒の転職者が比較される対象は、新卒入社1〜2年目の社員です。スキルを求められる中途社員・転職者ではありません。
第二新卒の転職者は、客観的に成果をアピールできないケースが多いので、ムリに肩肘をはらなくても大丈夫。
面接で採用担当に伝えることは、入社してから会社・仕事で何を学び、どういう風に成長したかです。採用担当に、新卒入社の社員と同じ、もしくはそれ以上のスキルや経験があるなと感じてもらいましょう。
もちろんアピールできる実績がある場合は、しっかりとアピールしてくださいね。
2. 会社の年齢構成の整備
採用担当者が第二新卒に求める本音の2つ目は、会社の年齢構成の整備です。
つまり企業に中堅・ベテラン社員が多く、若手社員が比較して少ないということです。これは過去の新卒採用の失敗や縮小・停止などが原因といわれています。
とくにリーマンショックが起きた2009年の採用から、新卒採用を縮小していた企業は多くあります。
また逆ピラミッド型の年齢構成になっている企業も多いです。いわゆる「団塊の世代」と呼ばれる層が多く、若年層の社員が1番少なくという状況ですね。
コミュニケーション力をアピール
上述したホンネを持っている企業では、チームで何か取り組んだ事例が評価されるケースが多いです。
なぜなら年齢があなたより高い社員と、一緒に仕事をするからです。そのなかでパフォーマンスを発揮し、成果をだすためにはコミュニケーション能力があると、採用担当に感じてもらうことが大切なポイントになります。
その点をもっともアピールでき、かつ前項の新卒採用との差別化という意味で、仕事を通じてチームで達成したことや、自分の役割・意識したポイントをエピソードとして用意しておきましょう。
3. あなたの退職理由が1番気になる
3つ目は、あなたの退職理由が1番気になるという点。
もちろん第二新卒以外の転職者も退職理由は気になりますし、面接ではほぼ確実に聞かれるでしょう。
しかし第二新卒は3年以内に辞めているという点から、「またすぐに辞めるのでは?」と思うのが、採用担当者の本音です。
上述したように、第二新卒を採用するということは、単に戦力を補強するという意味合いだけではありません。新卒採用の補完的な役割もあり、会社の年齢構成の整備という意味もあります。
つまり第二新卒にすぐに辞められてしまうと、また同じような年次の転職者を採用しなければいけないということです。
そうなると、採用する年齢層が絞られるため絶対数が少なくなり、採用する側の企業にとっては採用活動が大変になります。
転職理由はネガティブに伝えない
そのため第二新卒者は、ネガティブな転職理由をそのまま伝えるのは得策ではありません。
もちろん嘘をつくわけではありません。ネガティブな理由であっても、プロセスや詳しくエピソードを整理し、話をする必要があります。
たとえば「上司と合わない」という退社理由を、「自分がどのような思いで入社し、上司の考え方とどのように違うのか?」などイメージです。
すべてを網羅したエピソードが大切
さて第二新卒採用の担当者が感じる本音をみてきました。
・第二新卒が採れなかった補完したい
・年齢構成を整備したい
・すぐ辞めないか心配
上記の本音について、それぞれの対策には触れましたが、総じていえることは上記をすべて網羅したエピソードが必要ということです。
まずは第二新卒者より優位な「仕事を通じた経験」で成長したスキルなどをアピール。
次に年齢層が違う場所でも、円滑に仕事ができるコミュニケーション能力をアピールしましょう。
最後には、会社の退社理由を明確なプロセスで伝えることです。
エピーソードは具体的に
いずれも「具体的なエピソード」の構築を意識しましょう。
曖昧な表現ではなく、下記の5W1Hのようなフレームワークを意識してみましょう。
・いつ
・誰と
・どんな仕事
・うまくいった、いかなかった点
・定量的な成果
より具体的に伝えることが大切です。
とくに新卒との差別化という意味では、「社会人経験がある」というアドバンテージを活かすためには「具体性」は重要になります。
まとめ
今回は、採用する側の企業が、第二新卒者に対してどのように思っているのか?という「本音」を解説しました。度合の強弱はありますが、多くの企業が思う本音は上述した3つです。
その点を踏まえ面接対策することで、面接に通過する確率は上がってくるので、事前にエピソードを良く練っておきましょう。