マスター必須!8つのリズムからなるエリオット波動とは?

なかなか読みにくい相場。「相場は生き物」なんて言葉があるように、適切な判断をするのは至難の業です。

実際私もちゃんと読めてるかっていうと怪しいところ…(笑)

そこでぜひマスターしておきたいのが、エリオット波動。聞きなれない人もいるだろうけど、投資の世界ではとっても有名な相場原理・理論なんですよ。

この記事ではそんなエリオット波動について、詳しく解説していきます。

エリオット波動とは?いったいどんなもの?

そもそもエリオット波動とは、株式アナリストだったラルフ・ネルソン・エリオット氏が提唱した原理・理論のこと。エリオット波動原理やエリオット波動理論とも呼ばれてるものです。

気になる内容はどんなものかっていうと、相場は「上昇(推進)5波動」と「下降(調整)3波動」っていう一定のリズムのサイクルで回ってるよってもの

簡単にいうと上記画像のように、上昇相場では第1波上昇→第2波下降→第3波上昇→第4波下降→第5波上昇と動き、その後下降相場では第1波下降→第2波上昇→第3波下降といったように動くっていうものですね。

もともとは株式のチャート分析に利用されてましたが、現在はFXなど幅広い投資シーンで活用されてるんですよ。

ちなみにエリオット波動には以下のような3つの原則があるので要注意。これが絶対ってわけじゃないけど、この3原則を満たせばエリオット波動であると確認しやすいので、覚えておいてくださいね。

  1. 第1波・第3波・第5波の上昇の中で第3波が一番短くなることはない
  2. 第2波が第1波のスタート地点を下回らない
  3. 第1波の高値を第4波が割り込まない

エリオット波動8つのリズム

そんなエリオット波動だけど、実際「上昇(推進)5波動」と「下降(調整)3波動」はどういった理由でどんな動きをするのか。ここからは上昇第1波~第5波と下降第1波~3波まで、ひとつずつ解説していきます。

上昇第1波

これはもうスタート地点ですね。決算報告などさまざまな要因から、第1波が上昇をはじめます

とはいえこの時点ではエリオット波動かどうかの見極めも難しいし、今後を予測して売買することも困難なもの。そのため相場への参加者は少なく、ごく一部の投資家に限定されるでしょう。

つまりこの時点では第1波と気付いてる人は少なく、ほとんどが後から「あれが上昇第1波だった」って気づく形になります。

上昇第2波

上昇第2波になると一転して、少し下降します。これは既に参入してた投資家たちが上昇第1波の流れを見て不安を感じるからなんだとか。確かにいつまでも上昇が続くわけじゃないので、「今後下がるかも…」と思っちゃいますよね。

つまりこの上昇第2波では、投資家の心理が相場に表れてるってこと。結果として利確をする人が増え、下がる傾向にあります。

上昇第3波

ここまで上昇と下降が起こり、上昇第3波は再び上がりはじめます。そして、この頃になると上昇第1波で気付かなかった人たちが気付きはじめるんです。

ちなみに第3波は上昇トレンドが長く続くことが多く、注目度・重要度ともに高め。つまり、私たち一般の投資家にとっても狙い目ってことですね!

上昇第4波

ここまでくると、投資家の不安が再び強まります。簡単にいうとさっきの上昇第3波で上がってるため、「そろそろ下がるだろう」って思うんですよね。

こういった心理が反映されるので、上昇第4波は第2波と同様に売りが増え、再び下降傾向になりがちです

上昇第5波

上昇波動最後の第5波は、再度の上昇。これは何でかっていうと、まだ上昇トレンドが続いてるってことで、遅らばせながら新規参入してくる投資家たちがいるからです

とはいえここまで来るとすでに多くの参加者がいるので、そこまで一気に上昇するのは少ないでしょう。

下降第1波

下降トレンドへの転換期である下降第1波。別名A波とも呼ばれてます。

この下降第1波がトレンドラインっていうトレンドの目安になるラインを下回ると、下降トレンドに入ったってこと。短期間で一気に下がることが多いので、注意しましょう。

下降第2波

別名B波とも呼ばれる下降第2波は、第1波の反動により上昇します。投資家たちの心理によって買いが増え、いったん上昇していくんですね。

とはいえ実際は下降第1波で下降トレンドへ転換してるので、天井を超えることはありません。

下降第3波

最後の下降第3波は、別名C波とも呼ばれるもの。さっきの下降第2波でも書いた通り下降トレンドの状態なので、ここでは再び下降します

そしてこの下降第3波で、相場のひとつのサイクルが終了。また上昇第1波から新しいサイクルに入っていくといわれてるんですよ。

エリオット波動を学べるオススメ書籍

このように掘り下げるととっても奥が深いエリオット波動。なかには「これだけじゃわかりにくい…」「もっと学びたい!」って思う人もいますよね。そこで最後に、エリオット波動について詳しく学べる書籍を2冊ご紹介します。

あなたのトレード判断能力を大幅に鍛えるエリオット波動研究

一般社団法人日本エリオット波動研究所著の「あなたのトレード判断能力を大幅に鍛えるエリオット波動研究」。難しいといわれるエリオット波動について、わかりやすく解説してくれる一冊です。

エリオット波動を自分の知識にして活かすための方法が丁寧に書かれているので、これから覚えようっていう初心者にもオススメでしょう。

エリオット波動について詳しく書いてあるにもかかわらず分かりやすく説明してありオススメです。
出典元:Amazon

エリオット波動について、かなり詳しく書かれた本でした。大変勉強になりました。エリオット波動を詳しく知りたいトレーダーおすすめです。
出典元:Amazon

エリオット波動入門

ロバート・R・プレクター・ジュニア氏とアルフレッド・ジョン・フロスト氏著の「エリオット波動入門」。エリオット波動の基本知識から応用まで詳しく教えてくれる一冊です。

英文の原著を日本語訳した書籍のため、ちょっと難しそうな印象を抱きがちですが、そんなことはありません。エリオット波動を網羅するような内容で、初心者から熟練者まで学べるでしょう。

これは今年最高に良い本です。今のところ自分的にですが。ジョン J.マーフィー著「先物市場のテクニカル分析」に
紹介されていた通りの内容で大満足です。大変利益になりました。
出典元:Amazon

波動理論なんて馬鹿にしていたが
尊敬する方々も勉強なさっていたので読んでみた
いやーーー知ってると損はしない。
トレードレベルが私は上がりました
出典元:Amazon

エリオット波動は覚えるべし!

単純だけど奥が深いエリオット波動。それだけにとっつきにくい印象もあります。

でもエリオット波動は投資家必須の知識。「絶対当たる!」ってわけじゃなくても、マスターしてるかどうかで投資の難易度もぐっと違ってくるでしょう。

ぜひみなさんもこの機会にエリオット波動を覚えて、投資に活かしていってくださいね。