衣食住の衣を満たす存在として、私たちの生活に欠かせないアパレル企業。
日本を代表する有名企業も多く存在することから、投資家にとっても要チェックなジャンルですよね。
そこで今回は、そんなアパレル銘柄をピックアップ。SPA系・セレクトショップ系・ECモール型の3つに分けて、それぞれ詳しくご紹介していきます。
SPA系アパレル銘柄5選
それではまず、SPA系のアパレル銘柄をご紹介。
このSPAとは製造小売業のことで、speciality store retailer of private label apparelを略したもの。簡単にいえば自社で製造して自社で売るってことですね。
日本でもこの形態を取り入れている企業があるので、ここからは順にご紹介していきます。
1. 株式会社ファーストリテイリング(9983)
- 東証1部
- 時価総額9.14兆円
- 2020年8月期売上高2兆88憶4600万円
- 2020年8月期営業利益1493億4700万円
- PER(予)55.4倍/PBR9.2倍
日本のSPA系アパレル企業といえば、やっぱり有名なのが「株式会社ファーストリテイリング」。誰もが知ってる有名企業ですね。
多くのグループ企業を抱え、カジュアルウェアでおなじみのユニクロや、低価格帯が魅力のGUなどを展開。インディテックスやH&Mに次いで、アパレル製造小売業の世界ランキングで第3位の規模を誇っているんですよ。
それだけに店舗数も多く、国内ではそれぞれユニクロが2021年3月31日時点で806店舗、GUが2020年11月30日時点で436店舗となっています。
過去一か月の直近高値では2021年3月18日が99,200、同じく直近安値では2021年3月25日が82,570となっています(2021年4月12日現在)。
2. 株式会社ワークマン(7564)
- ジャスダック
- 時価総額6,561億円
- 2020年3月期売上高923憶700万円
- 2020年3月期営業利益191億7000万円
- PER(予)42.2倍/PBR7.6倍
近年何かと注目を集めている「株式会社ワークマン」。軍手や作業服など、お仕事関連のイメージが強いけど、それだけじゃありません。
というのもワークマンでは、アウトドア向けのフィールドコア・スポーツウェアなどのファインドアウト・防水性能が強みのイージスといったブランドを展開。
またほかにも“#ワークマン女子”と銘打って、女性向けの店舗も展開しているんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年4月5日が8,220、同じく直近安値では2021年3月31日が7,680となっています(2021年4月12日現在)。
3. 株式会社アダストリア(2685)
- 東証1部
- 時価総額887億円
- 2021年2月期売上高1838憶7000万円
- 2021年2月期営業利益7億6600万円
- PER(予)23.3倍/PBR1.7倍
こちらもまた有名アパレル企業である「株式会社アダストリア」。1953年に設立され、たくさんのグループ企業を抱えています。
それだけに展開しているブランドも数多く、GLOBAL WORKやniko and …、LEPSIM、LOWRYS FARMなどいずれも大人気。
2021年2月期時点で国内に1300以上の店舗を構えるほか、海外でも68店舗を展開している一大チェーンなんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年4月5日が2,110、同じく直近安値では2021年3月12日が1,831となっています(2021年4月12日現在)。
4. 株式会社ハニーズホールディングス(2792)
- 東証1部
- 時価総額308億円
- 2020年5月期売上高425憶6000万円
- 2020年5月期営業利益24億700万円
- PER(予)11.8倍/PBR0.9倍
福島県に本社を置く「株式会社ハニーズホールディングス」。お手頃価格なレディースアイテムを取りそろえたHoneysでおなじみの企業ですね。
大人女子に向けたGLACIERや流行を取り入れたC・O・L・Z・A、ベーシックアイテムが魅力のCINEMA CLUBといったブランドを展開しています。
また同社ではSPAシステムを開発。多品種少ロット生産を可能にすることで、常に最新の流行を取り入れた製品展開をしているんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年3月23日が1,160、同じく直近安値では2021年3月12日が1,038となっています(2021年4月12日現在)。
5. 株式会社ダブルエー(7683)
- マザーズ
- 時価総額170億円
- 2021年1月期売上高130憶8100万円
- 2021年1月期営業利益3億円
- PER(予)30.4倍/PBR2.3倍
SPA系アパレルの中でも、女性用の靴に特化している「株式会社ダブルエー」。2019年に上場したばかりの企業ですね。
ORiental TRafficっていうブランドが有名で、ほかにWA ORiental TRafficやNICAL、ORTRなどなどたくさんのブランドを展開しているんですよ。
また同社の子会社である株式会社卑弥呼も有名。こちらも同じくシューズブランドの卑弥呼(HIMIKO)を展開していて、人気となっています。
過去一か月の直近高値では2021年3月23日が3,985、同じく直近安値では2021年3月12日が3,055となっています(2021年4月12日現在)。
セレクトショップ系アパレル銘柄5選
多様なブランドを取りそろえ、トレンドに敏感なセレクトショップ。お次はそんなセレクトショップ系のアパレル銘柄をご紹介します。
1. 株式会社ユナイテッドアローズ(7606)
- 東証1部
- 時価総額586億円
- 2020年3月期売上高1574憶1200万円
- 2020年3月期営業利益87億5800万円
- PBR1.7倍
社名の通りUNITED ARROWSで有名な「株式会社ユナイテッドアローズ」。セレクト商品のほかプライベートブランドの両方を展開する企業です。
BEAMSやSHIPSと並びセレクトショップ御三家と称されていて、ほかにBEAUTY&YOUTH UNITED ARROWSやお手頃価格が魅力のUNITED ARROWS green label relaxingなど複数展開。
また実はシルバーアクセサリーで有名なクロムハーツも同社のグループ企業として名を連ねているんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年3月31日が2,124、同じく直近安値では2021年3月24日が1,893となっています(2021年4月12日現在)。
2. 株式会社パルグループホールディングス(2726)
- 東証1部
- 時価総額690億円
- 2020年2月期売上高1321憶6300万円
- 2020年2月期営業利益90億6700万円
- PBR1.5倍
株式会社パルをはじめとしたグループ企業を抱え、数多くのアパレルブランドを展開している「株式会社パルグループホールディングス」。実はあの300円ショップ3COINSでもおなじみの企業ですね。
そんな同社だけど、セレクトショップも複数展開。なかでもCIAOPANICは有名なので知ってる人も多いんじゃないでしょうか。
またほかにもGALLARDAGALANTEやLOUNGEDRESSなど、いずれも人気のセレクトショップを展開しているんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年3月18日が1,650、同じく直近安値では2021年4月2日が1,487となっています(2021年4月12日現在)。
3. 株式会社TOKYO BASE(3415)
- 東証1部
- 時価総額315億円
- 2020年2月期売上高152憶4700万円
- 2020年2月期営業利益12億9500万円
- PBR9.8倍
2008年に設立した新進気鋭の「株式会社TOKYO BASE」。2015年にマザーズに上場後、2017年に東証一部へ市場変更しました。
セレクトショップのSTUDIOUSのほか、コンテンポラリーブランドのUNITED TOKYO、ハイエンドカジュアルウェアブランドのPUBLIC TOKYOを展開しています。
そんな同社だけどいずれも国産へのこだわりを持ち、STUDIOUSでは東京生まれのドメスティックブランドを数多く取り扱っているんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年3月18日が840、同じく直近安値では2021年3月31日が673となっています(2021年4月12日現在)。
4. 株式会社ハピネス・アンド・ディ(3174)
- ジャスダック
- 時価総額23億円
- 2020年8月期売上高175憶6900万円
- 2020年8月期営業利益1億100万円
- PER(予)15.4倍/PBR1.0倍
セレクトショップの中でも、いわゆるブランドショップを手掛ける「株式会社ハピネス・アンド・ディ」。ブランドショップハピネス・GINZA Happiness・Le Bonheur Parfaitを展開している企業です。
北は北海道、南は沖縄まで、イオンモールをはじめとしたショッピングモールで店舗を構えているんですよ。
それだけにルイヴィトンやティファニー、グッチなど取り扱いブランドは豊富。バッグやお財布、アクセサリーなどの販売を手掛けています。
過去一か月の直近高値では2021年3月22日と30日が925、同じく直近安値では2021年3月12日が893となっています(2021年4月12日現在)。
5. 株式会社セキド(9878)
- 東証2部
- 時価総額23億円
- 2020年3月期売上高66憶2000万円
- 2020年3月期営業利益-3億7900万円
- PER(予)286.5倍/PBR6.2倍
創業昭和31年、設立昭和38年という歴史を持つ「株式会社セキド」。GINZA LoveLoveというお店を展開している企業です。
このGINZA LoveLoveは、上記の株式会社ハピネス・アンド・ディと同じ。各種ブランド品を取り扱う、ブランドショップなんですよ。
バイヤーが直接買付けたというラインナップが魅力で、バッグや時計、アクセサリーなど豊富に取り扱っています。
過去一か月の直近高値では2021年4月12日が1,360、同じく直近安値では2021年3月17日が785となっています(2021年4月12日現在)。
ECモール型アパレル銘柄5選
最後はECモール型のアパレル銘柄をご紹介。オンラインショップの中でも、Amazonや楽天市場のようにモール型で展開してる企業のことですね。
順に5銘柄をご紹介していくので、さっそく見ていきましょう!
1. 株式会社ZOZO(3092)
- 東証1部
- 時価総額1.05兆円
- 2020年3月期売上高1255憶1700万円
- 2020年3月期営業利益278億8800万円
- PER(予)36.7倍/PBR21.6倍
現在はZホールディングス株式会社の傘下に名を連ねる「株式会社ZOZO」。みなさんご存じ、ファッション通販サイトのZOZOTOWNを展開している企業ですね。
そんなZOZOTOWNだけど、ECモール大手だけあって圧巻のラインナップ。2020年12月末時点でショップ数1400以上、ブランド数8100以上となっています。
またほかにも同社では、GMOペイメントサービス株式会社が提供するツケ払いを展開。常に新しいサービスを取り入れることで話題を集めているんですよ。
過去一か月の直近高値では2021年4月9日が3,580、同じく直近安値では2021年3月24日が3,100となっています(2021年4月12日現在)。
2. 株式会社ロコンド(3558)
- マザーズ
- 時価総額271億円
- 2020年2月期売上高85憶7600万円
- 2020年2月期営業利益-8300万円
- PER(予)22.6倍/PBR6.9倍
ECモール型のアパレル銘柄ではいわずと知れた「株式会社ロコンド」。LOCONDOやFASHION WALKERを展開している企業ですね。
LOCONDOは靴やファッションをメインで、自宅で試着ができることが魅力。さらには交換や返品も気軽にできることから人気を集めているんですよ。
対するFASHION WALKERは、もともと株式会社ワールドの子会社だったものが譲渡。レディースブランドを豊富に取り揃えています。
過去一か月の直近高値では2021年4月6日が2,419、同じく直近安値では2021年3月25日が2,010となっています(2021年4月12日現在)。
3. クルーズ株式会社(2138)
- ジャスダック
- 時価総額250億円
- 2020年3月期売上高339憶9500万円
- 2020年3月期営業利益-9700万円
- PBR2.7倍
数々のグループ企業を抱える「クルーズ株式会社」。なかでも今回注目なのが、CROOZ SHOPLIST株式会社です。
このCROOZ SHOPLIST株式会社は、その名の通りファッション通販サイトのSHOPLIST.com by CROOZを展開することで有名ですよね。
実際約800ものブランドを取り扱っているほか、年間の購入者数は186万人以上!お手頃価格なブランドが多いことでも人気を集めています。
過去一か月の直近高値では2021年3月30日が2,429、同じく直近安値では2021年3月18日が2,018となっています(2021年4月12日現在)。
4. 株式会社エニグモ(3665)
- 東証1部
- 時価総額582億円
- 2021年1月期売上高70憶7700万円
- 2021年1月期営業利益30億3300万円
- PBR6.3倍
「株式会社エニグモ」は、あのBUYMAを展開してる企業。企業名は知らなくとも、BUYMAなら知ってる人が多いんじゃないでしょうか。
そんなBUYMAの魅力といえば、なんといっても世界中のアイテムが買えること。マーケットプレイス形式で各国の出品者から商品を買えるんですよ!
それだけに取り扱うブランド数は1.5万、アイテム数は561万!日本国内にいながら世界中のアイテムを入手できると人気を集めています。
過去一か月の直近高値では2021年3月22日が1,555、同じく直近安値では2021年3月12日が1,222となっています(2021年4月12日現在)。
5. 株式会社丸井グループ(8252)
- 東証1部
- 時価総額4,417億円
- 2020年3月期売上高2475憶8200万円
- 2020年3月期営業利益419億4400万円
- PER(予)28.5倍/PBR1.5倍
株式会社エポスカードや株式会社丸井などを傘下に抱える「株式会社丸井グループ」。OIOIでおなじみの企業ですね。
そんな同社だけど、マルイウェブチャネルも好評。老若男女を問わない幅広いラインナップと、豊富なブランドが人気なんですよ。
また最近では株式会社アイルが提供するCROSS MALLと連携。これはネットショップの一元管理が叶うクラウドサービスのことで、ネットショップを運営する企業の業務効率化や販路拡大につながると期待されています。
過去一か月の直近高値では2021年3月22日が2,317、同じく直近安値では2021年4月1日が2,022となっています(2021年4月12日現在)。
特色のあるアパレル銘柄!
今回はSAP系からセレクトショップ系、ECモール型まで、ジャンル別にアパレル銘柄をご紹介してきました。
アパレル銘柄と一口にってもそれぞれ形態が異なり、企業ごとに特色がありましたよね。
どれも今注目の銘柄なので、ぜひみなさんもこの機会にチェックして、今後の動向に注目してみてください。