投資をはじめたときの最初の壁といってもいいのが、買いと売りのタイミング。いつ買えばいいのか、いつ売ればいいのか、わかりにくいですよね。
とはいえこれを間違えると大変!大損しちゃう可能性だってあるので、私は今でも見極めるのに神経を遣うケースがたくさんあります…。
そんなときに活用したいのが、売買シグナルがわかるグランビルの法則。ちょっと聞きなれない名前だけど、今回はこのグランビルの法則について詳しく解説していきます。
目次
グランビルの法則とは?
そもそもグランビルの法則ってなんなのか。知らない人もたくさんいますよね!
グランビルの法則とは、金融アナリストのジョセフ・グランビルがかつて唱えた法則のこと。といってもひとつじゃなくて、買いと売り各4パターンの、計8パターンから成り立っています。
具体的にどんなものかっていうと、移動平均線っていうグラフと株価から、買い・売りのタイミングがわかるってもの。
ちなみにこの移動平均線っていうのは、一定期間の価格の平均値を線でつないでグラフ化したもののこと。グランビルの法則においてとっても重要なので、一緒に覚えておいてくださいね。
グランビルの法則8パターン
そんなグランビルの法則だけど、実際8パターンはどんなものでどんな意味があるのか。
そこでここからは、グランビルの法則を形成する、買いパターン4つと売りパターン4つをご紹介。ひとつずつ解説していきます。
1. 買いパターン【買いの信号】
まずは買いパターンの1つ目、「買いの信号」。最初にご紹介した移動平均線が上向きもしくは横ばいで推移してるとき、株価が上昇しこの移動平均線を上に抜いた状態です。
この場合は、上昇トレンドへの転換期。絶好の買いタイミングってことですね。
2. 買いパターン【押し目買い】
買いパターンの2つ目は「押し目買い」。ちなみにこの押し目買いっていうのは投資用語で、株価が一時的に下落してる瞬間を狙って買い注文を入れるって意味です。
グランビルの法則では、移動平均線が上昇中のとき、株価が移動平均線を下回った後に再度上昇した状態。移動平均線が上昇中であればまだ上昇が続く可能性が高いので、押し目買いのタイミングだよってことですね。
3. 買いパターン【買い増し】
買いパターン3つ目は「買い増し」。これは移動平均線が上昇中でなおかつ株価が移動平均線を上回ってるとき、いったん株価が移動平均線に向かって下がった後、移動平均線を下回る前に再度上昇してる状態です。
言葉だけだとちょっとわかりにくいんだけど、移動平均線の上で株価がV字になってるようなイメージですね。この場合はまだ上昇トレンドが続くって考えられるので、買い増しするタイミングだってことです。
4. 買いパターン【短期の買い】
買いパターン最後の4つ目は、「短期の買い」。これは移動平均線が下降傾向にあるなか、移動平均線からさらにかけ離れて株価が下落してる状態です。
下落トレンドになっているものの、反発して株価が一瞬上がる可能性もあるので、短期の買いのタイミングってこと。投資初心者などにはちょっと難しいんだけど、よくいうリバウンド狙いってやつですね。
5. 売りパターン【売りの信号】
お次は売りパターンについて。1つ目は「売りの信号」で、1番の買いの信号の真逆ですね。
移動平均線が下降もしくは横ばいで推移してるとき、株価が下落しこの移動平均線を下に抜いた状態です。この場合は重要な売りのシグナルなので、見逃さないように注意しましょう。
6. 売りパターン【 戻り売り】
売りパターン2つ目は「戻り売り」。ちなみにこの戻り売りっていうのは、株価が一時的に上昇してる瞬間を狙って売り注文を入れる投資用語です。
グランビルの法則では、移動平均線が下降中のとき、株価が移動平均線を上回った後に再度下落した状態。移動平均線が下降中であれば再度下降する可能性が高いので、戻り売りのタイミングだってことです。
7. 売りパターン【売り乗せ】
売りパターン3つ目は「売り乗せ」。これは下落中にさらに売りを増やすってことですね。
グランビルの法則では、移動平均線が下降中でなおかつ株価が移動平均線を下回ってるとき、株価が移動平均線に向かって上がった後、移動平均線を上回る前に再度下落してる状態。
この場合はまだ下降トレンドが続くと考えられるので、売り乗せするタイミングといえるでしょう。
8. 売りパターン【短期の売り】
売りパターン最後の4つ目は、「短期の売り」。これは移動平均線が上昇傾向のとき、移動平均線から大きくかけ離れて株価が上昇してる状態です。
この場合、反発して株価が一時的に下がる可能性が高め。そのためタイミングを見逃さず、短期の売りのタイミングなんですよ。
グランビルの法則を学べる書籍
ここまでグランビルの法則について解説してきたけど、これだけじゃちょっとわかりにくい部分もあるはず!そこで最後に、グランビルの法則について学べるおすすめの書籍を2冊ご紹介します!
どちらも初心者でも読みやすいので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
世界一やさしい 株の練習帖1年生
ジョン・シュウギョウ氏著の「世界一やさしい 株の練習帖1年生」。これまでにもわかりやすい投資解説本をいくつか出版していますが、なかでもこの書籍は、グランビルの法則をはじめとした16の法則について解説しています。
前作の「世界一やさしい株の教科書1年生」の練習帳としての一冊でもあるので、両方読むのもオススメ。実践のために必要な知識が手に入るでしょう。
最初は練習問題をやりながら一読し、次にパソコンで興味のある銘柄のチャートを表示しながら本を参照して検討、そして実際トレードしてみて検証してみています。株式投資のキャリアが短い自分にとりましては、実際のトレードでの迷いを解消するのにとても役立っています。
出典元:Amazon
チャートや理論などを、実際のチャートを使用して、どのようにするか、分かりやすかったです。
後、重要なポイントごとに書かれているので、再度、復習するのに、便利だなと思いました。
出典元:Amazon
スピードマスター 1時間でわかる 株価チャートの読み方
戸松信博氏著の「スピードマスター 1時間でわかる 株価チャートの読み方」は、タイトル通り株価チャートの読み方をあらゆる方面から教えてくれる一冊です。
グランビルの法則を読み解くために欠かせない移動平均線をはじめ、ローソク足などの基本解説はもちろん、グランビルの法則を活用したタイミングの見方などさまざま。今までわかりにくかった部分も丁寧に教えてくれるので、初心者でも安心でしょう。
チャートの形にも色々あるのだなということが簡潔にわかる一冊。著者は投資のプロということもあり、信頼に値すると思います。チャートの読み方ならまずはこの一冊で十分ですね。
出典元:Amazon
株価チャートの仕組みが学べた。
出典元:Amazon
初心者こそグランビルの法則を覚えよう!
一見すると難しそうに感じるグランビルの法則だけど、売買のタイミングがわかる重要なもの。
もちろん法則だから「絶対当たる」ってわけじゃないんだけど、自分で見極める手間がかからないので、十分活用する価値があるでしょう!
ぜひ皆さんもこの機会にグランビルの法則を覚えて、売買シグナルの参考にしてくださいね。